委員長ご挨拶

委員長 プテンカラム J・J
地球環境学研究科
委員長 プテンカラム J・J

深い専門知識と幅広い分野に関する浅い知識を兼ね備えた人物は「T型人間」、専門知識を2つ持ち合わせている人は「Π型人間」と呼ばれます。現代社会においては、T型やΠ型の人材が広く求められています。それは、自分の専門の領域だけではなく、広い関連分野での新技術や適用事例などについて興味を持ち、さらに自分を取り巻く周辺の業務全般についても知識を持つため、社会の潮流のうねりが大きく変化が速い時代にも柔軟に対応でき創造的な仕事ができる可能性が大きいからです。

環境問題の対応に関しても例外ではありません。環境問題は、人間の行動様式や社会のシステムだけでなく、科学技術や化学物質といったさまざまな要因が絡見合う非常に複雑な問題です。恵み豊かな地球環境を守り、人や自然に優しい新たなしくみを作り上げてゆくためには、複雑な問題の本質を多角的に捉えられる視点が不可欠となります。そのため、環境問題の解決には、T型やΠ型のような文理融合型人間がうってつけなのです。

そのような認識の基、2005年4月に上智大学大学院地球環境研究科が創設されました。本大学院は学部と連動しない独立大学院です。本学研究科の教育研究の目標は、以下のような人材を育て上げることです。

  1. 1)単一の学問からではなく、文系・理系の枠を超えた幅広い学問から環境問題にアプローチできる素養を身につけた人間
  2. 2)自分の耳と眼から知識を仕入れ、自分の手で記録する習慣を身につけた人間
  3. 3)優れた観察眼により、錯綜した事象の渾沌の中から主要なもの本質的なものを一目で見出す力を身につけた人間
  4. 4)さまざまな社会環境に適応できる能力を身につけている人間

当初は日本語コースのみで出発しましたが、2011年10月からは、英語だけでも必要単位取得と修論執筆が可能な国際環境コースも併設されました。国際環境コースの学生は、日本語コースの科目や演習も自由に履修でき、取得した単位は修了に必要な単位として認定されます。

本学研究科の特徴は、理工学系の学部を終えた学生には人文学系のものの考え方を、人文学系の学部を終えた学生には理工学系のもののとらえ方を身につけることを目的として、カリキュラムが既存の学問体系を横串で刺した学際的な科目で構成されていることです。また、長い年月をかけて多くの公害問題を克服してきた日本の経験も学んでもらうようカリキュラムが配慮されております。

上智大学は、日本の政治、経済、文化の中心である東京の、そのまた中心に位置します。電車や地下鉄などの公共交通システムがよく整備されており、学生さんが通学したり、講演会、各種イベントに出かけてゆくのにとても便利です。

大学周辺は格調高い雰囲気に満ちあふれ、清潔で治安も非常によい地区です。大学は小振りですが、大学構内は静寂でアカディミックな雰囲気につつまれ、勉学にいそしむのに最適な環境です。是非、本学研究科に入学されて、文理融合型人材を目指して勉学に励まれるとともに、日本の文化・生活を満喫してください。

2015年4月1日
地球環境学研究科委員長
プテンカラム J・J