研究活動

鷲田 豊明 教授

研究課題:環境と調和する経済システムの探求

環境問題は人間の経済活動が引き起こしている。経済活動と環境との調和は持続可能な地球社会を構築する上で避けることができないテーマである。経済と環境の調和のためには、(1)生産や消費の仕組みを変えること(2)企業や消費者の自発的とりくみを促進すること(3)経済の枠組みをつくっている市場を変革すること(4)環境税や排出権取引などによって、効率的な環境政策を実行すること(5)更新性資源や枯渇性資源の適切な利用を促進すること。
など、多くの経済的アプローチがある。

環境経済学研究室では、このようなテーマに理論的なアプローチ、統計的実証的なアプローチ、産業連関モデルや一般均衡モデルを用いたアプローチ、環境経済評価手法によるアプローチなど、多様な手法の選択肢をもちいて研究教育活動を行っている。

柴田 晋吾 教授

研究課題:政策決定への「生態系サービスアプローチ」の導入

トレードオフ分析などを経て全ての生態系サービスの同時実現を目指す「生態系サービスアプローチ」は、NEPA(国家環境政策法)に基づく伝統的なアメリカの環境政策のプロセスの修正を迫るものである。本研究では、「生態系サービスアプローチ」と政策決定へのその導入を図る「生態系サービス管理」の可能性・有効性について、アメリカ連邦政府の試行事例などを中心に知見の収集・分析を行う。

研究課題:環境紛争管理と協働型の政策形成

環境に関する紛争管理のための手法、および、(持続可能な自然環境資源管理政策や土地利用計画の策定において不可欠な要素となっている)住民や関係者の参加、協働を取り入れた政策形成について、欧米諸国、開発途上諸国、日本における取り組み、およびそれらの諸国の比較研究を行う。

研究課題:多様な環境サービスに着目した持続可能な経済活動や地球環境保全手法の可能性・有効性

水源保全、炭素固定、生物多様性、景観など様々な環境サービスに着目したPES(生態系サービスへの支払い)、REDD+、BDO(生物多様性オフセット)、などの新たなエコシステムマーケットやVCA(Verified Conservation Areas)などの地球環境保全手法の可能性と有効性についてグローバルな視点で検証を行う。

平尾 桂子 教授

研究課題:家族と社会のサステナビリティーに関する研究

社会のサステナビリティーを根幹から支えるのは人間の再生産である。人は家族の中に生まれ、人間として成長する。経済成長を維持しつつ次世代を育成すること、つまりワーク・ライフ・バランスは持続可能な発展のために必要不可欠な要素である。持続可能な開発目標と家族に関する国連専門グループのメンバーとして、アメリカ、オーストラリア、スペイン、などの研究者と共同で、家族の福利に関する指標作成に取り組んでいる。

まくどなるど あん 教授

研究課題:環境政策

気候変動、生物多様性損失、環境破壊が深刻化していく中で脆弱性の高い小規模漁業者及び農業者を支援するための政策づくり

研究課題:環境歴史学

魚附林、海洋保護区域など、江戸時代の資源管理に関する研究

織 朱實 教授

研究課題:「廃棄物」から「資源へ」政策変換にむけての研究

地球上の資源が限られている中で、いかに「廃棄物」を「資源」の世界へとつなげていくかが重要になってくる。日本でも、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、自動車リサイクル法と廃棄物ではなく再び資源としていかしていくための法制度が整えられて行っている。しかし、現実には多くのリサイクル政策が、「廃棄物」概念の壁にぶつかっている。こうした中、EUでは、「拡大生産者責任Extended Producer Responsibility: EPR」の議論から、さらに「廃棄物終了定義」、「資源効率性Resource Efficiency: RE」「循環資源政策パッケージCircular Economy Packaging: CEP」などの取組が行われている。

リサイクル法をより資源の世界にむすびつけるため、どのような手法がありうるのか、法的観点だけでなく、リサイクル促進のための品質規格のありかた、企業の取組等現場調査もふくめ研究を行っていく。

プテンカラム ジョン・ジョセフ 教授

研究課題:鉄道ネットワークの構築による貧困、教育、環境問題の複合的解決のための方法論の開発

本研究の目的は、アフリカや南アジアなどを中心とした開発途上地域にあって、鉄道を中心とした公共交通 ネットワークが発展途上地域の発展へ貢献する具体的方法論を導こうとするものである。すなわち、グローバル社会の形成期にあたり、貧困、教育、環境問題を複合的に解決する指針を与えることである。

黄 光偉 教授

研究課題:水を軸としたサステナビリティ研究

背景:

人口増加、経済発展してきた現代社会における最重要課題の一つは「水」です。乾燥地域、特に開発途上国の乾燥地域の発展が持続可能な軌道に入らない限り、人類全体の持続発展はないという理念を持って、中国の北西部の乾燥地域を対象に研究を展開しています。

目標:
  • 本研究科の院生に持続可能な研究のプラットホームを提供する
  • 環境現場調査のスキルを身に着ける機会を提供する
  • 水のマネジメントを通して、持続可能な発展の道を探る
  • 学融合研究手法の開発
成果:
  • Huang, G.W.: From Water-Constrained to Water-Driven Sustainable Development—A Case of Water Policy Impact Evaluation, Sustainability, Vol. 7, 8950-8964, 2015.
  • Huang, G.W.: Validation of Late Season Cornstalk Nitrate Test under Different Natural and Social Environments for Better Fertilizer Management in China, Oriental Journal of Chemistry, Vol. 29, No.4, 1381-1389, 2013.

鈴木 政史 准教授

研究課題:低炭素社会実現への技術開発と技術移転の在り方に関する研究

2015年12月に合意されたパリ合意において低炭素技術の技術開発と移転(普及)は大きな課題として取り上げられている。本研究は、風力、太陽光、バイオマス・バイオガス、エネルギー効率改善技術などクリーンエネルギー技術の開発と移転における障害を明らかにする。その上で、個別技術の開発と移転(普及)障害克服に向けた政策・制度案を抽出する。

研究課題:日本企業と欧州企業の再生可能エネルギーの技術移転戦略の比較実証研究

本研究の目的は二つある。第一は日本企業と欧州企業を中心に再生可能エネルギーの技術移転戦略の比較実証研究を行いこれらの国の企業の間の類似点・相違点を明らかにすることである。第二は、比較実証研究で得られた結果をもとに、中期及び長期に向けて日本企業のとるべき戦略及びビジネスモデルを検討する。

研究課題:生活者の豊かさ及び幸福度に関する開発指標・目標及びグリーン成長・経済に沿った指標・目標の提示

2015年9月に国連でミレニアム開発目標に代わる新たな持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)が採択された。本研究は生活者の豊かさ及び幸福度に関する開発指標・目標及びグリーン成長・経済に沿った指標・目標を研究対象とする。具体的には、SDGsやその他の指標・目標の中で、市民の優先度の高い指標・目標に関する国際比較調査(日本、米国、タイ、インドネシア)を実施し、市民の優先度の高い指標・目標を抽出する。

岡﨑 雄太 准教授

研究課題:中国の二酸化炭素排出量取引制度の効果分析

中国政府は、2030年前後に温室効果ガス排出慮をピークアウトする目標を掲げ、そのための重要な政策として排出量取引制度を実施している。2013年から2省5市で排出量取引のパイロット事業がスタートし、2017年からは全国展開が予定されている。

本研究では、日本及び中国の専門家と共同して、対象事業者、排出枠の配分方法、罰則などの異なる7都市の制度について二酸化炭素削減効果や浮かび上がった課題を分析するとともに、効果的な全国制度の立案・実施に向けた政策提案を行う。

フランク ビョーン 准教授

研究課題:CSR経営志向の消費者行動における個人的・社会的動機,文化・業種・政策による差異

企業及びマーケティング文献は、顧客ロイヤルティ及び長期的利益性を最大化する、環境および社会のベネフィットを重視するCSR(企業の社会的責任)戦略を構築するために必要な知識を、未だ得ていない。本研究は、この重要なニーズに対応するために、CSR活動の各次元及び時間的変動、CSRマーケティングの各手法・各対象が、顧客のブランドへの態度及び顧客ロイヤルティに与える影響を比較する。これらの要素は、完全にオリジナルなものである。本研究は、さらに、CSR戦略は、文化、業種等の文脈によって変更される必要があることを解明することを目的とする。