教員紹介

フランク ビョーン (Bjoern FRANK)

プロフィール

フランクフルト(ドイツ)生まれ。米国高等学校とドイツ高等学校卒業。ダルムシュタット工科大学(Technische Universitaet Darmstadt、ドイツ)で経営工学学士号及び経営工学修士号、リヨン中央大学(Ecole Centrale de Lyon、フランス)で工学修士号、2009年に東京工業大学で博士号(工学)を取得。2009年東京工業大学大学院社会理工学研究科経営工学専攻助教を経て、2015年より上智大学大学院地球環境学研究科准教授。兼任講師(東京農工大学、立教大学)、論文誌編集委員(日本品質管理学会誌「品質」、Journal of the Academy of Marketing Science)。2009年研究奨励賞(日本品質管理学会)、2010年手島博士論文賞(東京工業大学)、2013年日経品質管理文献賞(日本経済新聞社)、2011年/2012年/2013年最優秀査読者賞(Journal of the Academy of Marketing Science)を受賞。

1.研究紹介

消費者及び企業経営者のデータに基づき、国際マーケティング及び新商品開発、サプライチェーンマネジメント、環境経営学について、統計学手法を用いて研究を行う。国家文化、組織文化が消費者・企業の行動に与える影響について強く関心を抱く。環境経営学においては、自然環境満足度、環境汚染による消費者行動とCSR経営に注目する。CSR経営については、企業が、利益のみならず環境・社会への利得を最大化するために必要な持続可能な企業戦略の設計パラメーターとその有効性、そしてその国・文化による差異を分析する。自然環境満足度については、自然環境満足度と、経済発展、顧客満足度、消費者購買行動との関係を分析する。環境汚染による消費者行動については、放射能汚染等が消費者の態度及び行動に与える影響とその国際差・業種差を見極める。また、消費者の感情と幸福感について研究を行う。

2.特色

消費者・経営者の、環境を中心とする心理的プロセスとそれへの企業対応について研究を行う。この研究に携わるために、学生は、特に「環境マーケティング」の講義で理論、演習A~Dで研究手法に関する知識を習得する。そのうえで、アンケート調査・外部のデータベース等によりデータを収集し、統計的手法によりそのデータを分析し、結論を導く。これらの国際的な研究を拡張するために、修士生・博士生・留学生の参加を強く歓迎する。

3.何が学べるか

経営学はほぼ全ての職業にも関係するので、理論的知識の習得は仕事で発揮できる能力に繋がっている。学生は、講義で理論的知識、演習で研究能力を習得できる。大学院レベルの研究では、テーマの設定と研究仮説の構築により想像力と自分の意見への自信、データ収集により実践的能力、データ分析により技術的能力、研究成果の解釈と示唆導出の手法により分析的思考能力を学ぶことができる。

4.ゼミの紹介

演習A~Dというゼミでは、環境経営学の分野で大学院レベルの研究を行う能力を習得することを目的とする。最初の段階では、受講生は、主に統計学手法に基づく研究方法を学習する。次の段階では、受講生は各自の興味の対象となる英語の研究論文を探し、その内容を各自演習で発表・解説し、グループで討論する。最終段階では、受講生は自分の研究プロジェクトを自ら設定し、アンケート調査・外部のデータベース等によりデータを収集し、統計的手法によりそのデータをソフトウェアで分析する。研究においては、企業への実践的な価値を有することを重視している。経営学と研究に興味をもつ修士生・博士生、さらに文化等による国際差の影響に興味を持つ留学生は、このゼミに特に向いていると考える。