教員紹介

鈴木 政史

プロフィール

東京生まれ・横浜育ち。慶應義塾大学大学院及びアメリカ・コロンビア大学にて修士号、オランダ・エラスムス大学にて博士号取得。国連気候変動枠組み条約事務局(UNFCCC)及び国連経済社会局(UN DESA)持続可能な開発委員会ファイナンス部コンサルタント。企業の環境スクリーニング業務を行う米国のイノベスト社にシニア・アナリストとして勤務。三菱証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)クリーン・エネルギー・ファイナンス委員会にシニア・アナリストとして勤務。国際大学大学院国際経営学研究科で副研究科長・専任講師(2007-2010)、関西大学商学部准教授(2010-2014)を歴任。専門は環境経営と環境政策。

1.研究紹介

現在の研究領域は1)企業の環境・エネルギー経営戦略、2)クリーンエネルギー技術のイノベーション・普及、3)グリーン成長を含めた持続可能な開発目標と指標、4)持続可能な消費と生産、5)アジアにおける持続可能なコミュニティー開発に向けた戦略的、互恵的協力。社会的な便益と企業の利益の両方を考えたBase of the Pyramid(BOP)やCreating Shared Values(CSVs)といった持続的なビジネスモデルにも関心があります。環境経営が研究の専門ですが、実は政策に近い研究課題に多く取り組んでいます。

2.メッセージ

環境問題の分野で優れた実務家や研究者になるには様々な学問領域に関心をもち、学ぶ姿勢が大事だと思います。例えば、自分が将来、エネルギー関連のプロジェクトを担当する場合、エンジニアリングのバックグランドがなくても技術的な知識を自分で勉強をすることが必要です。また、投資判断においてそのプロジェクトの経済的・財務的なパフォーマンスの評価をしなくてはいけない場合、経済的・財務的な評価を行なうスキルが必要になります。そのようなプロジェクトを実施するには契約が必ず必要ですので法律的な知識も必要になります。さらには国際的な交渉や条約の内容、補助金など国内の政策の動向に注視する必要があります。大学院の1年目は様々な学問領域の授業を履修し、また、自分の研究に必要な知識、スキル、研究方法を学んでいくことをお勧めします。

3.何が学べるか

学生には環境戦略・マネジメントの理論と実践の両方を学ぶように勧めています。授業では実際のケーススタディーを通して、提示される理論や分析フレームワークを実際のケースに適用できるか検討します。ゼミでは2年目に本格的に自分で自分の研究テーマの研究ができるように、基礎的な量的・質的な研究方法を紹介しています。

4.ゼミの紹介

自ら問いを立てその問いに答えを導こうとする研究プロセスは楽しいプロセスです。自分の研究テーマをゼミの他の学生、ゼミ以外の他の学生にも自分から積極的に紹介し、いろいろな人からフィードバックをもられるようにしてください。私自身も学内・学外の専門家を招待し、みなさんの研究テーマについて議論をする機会を提供していきたいと思います。