教員紹介

柘植 隆宏

プロフィール

1976年奈良県生まれ。同志社大学経済学部卒業。神戸大学大学院経済学研究科博士課程後期課程修了。高崎経済大学地域政策学部講師、甲南大学経済学部准教授・教授を経て、2020年より上智大学大学院地球環境学研究科教授(現在)。博士(経済学)。イリノイ大学客員研究員、ハワイ大学客員教授などを歴任。主な著書に『環境評価の最新テクニック:表明選好法・顕示選好法・実験経済学』勁草書房 2011年(共編著)、『初心者のための環境評価入門』勁草書房 2013年(共著)。

1.研究紹介

専門は環境経済学。経済学の分析手法を使って、環境問題の原因を探ったり、有効な対策を考えたりしている。特に力を入れて取り組んでいるテーマは、環境の経済的価値の評価である。環境の経済的価値を評価することができれば、環境保全の便益や環境破壊の費用を経済的に評価することが可能となり、環境政策について費用便益分析等の経済分析が可能となる。また、環境問題の解決には様々な分野の知識が必要になるため、多様な分野の研究者で構成される学際的な研究プロジェクトに参加し、共同研究を行っている。

2.何を学んでほしいか

授業では、環境問題に対する経済学的なアプローチについて講義を⾏う。「環境経済学」では、市場メカニズムを活⽤して環境負荷の削減を図る政策⼿段である「環境政策の経済的⼿段」について解説を⾏う。「自然環境の経済評価」では、環境の経済的価値を評価するための手法である「環境評価手法」について解説を行う。効果的で効率的な環境政策を考えるうえでは、経済学の基礎概念を理解していることが役立つと考えられるため、環境経済学を専門的に研究する学生以外にも環境経済学を学んでほしいと考えている。

3.ゼミの紹介

気候変動、廃棄物・リサイクル問題、⽣物多様性の保全、企業のCSR活動、越境汚染、資源・エネルギー問題などの中から受講生自身がテーマを選び、ミクロ経済学、マクロ経済学、統計・計量経済学などの分析⼿法を駆使して、問題解決の⽅法を考える。専⾨書および学術誌に掲載される⽔準の論⽂を理解するために必要となる知識を習得すること、ならびに、その知識に基づいて現実の環境問題を経済学的な観点から分析できるようになることを目標とする。プレゼンテーション、ディスカッション、ライティングなどのトレーニングも⾏う。