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マーケティングとサプライチェーンの持続可能性
フランク研究室

フランク ビョーン (Bjoern FRANK)
准教授 博士(工学)

研究室:
〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1
上智大学
2号館1520号室
TEL:
03-3238-4648
E-mail:

教育

講義

環境マーケティング(日本語および英語で2つの講義、春学期)

環境マーケティングとは、企業が環境にやさしい製品の設計と販売に必要な活動、及び消費者がその製品を購入する動機を見極める分野である。本講義では、まずマーケティングの基本的な知識を解説し、そしてそれに基づいて環境マーケティングの知識を習得する。対象テーマは、環境マーケティング戦略及び環境マーケティングミックス、顧客関係管理、環境にやさしい製品の設計、環境マーケティングリサーチ等である。

Environment and Supply Chain Management(英語、秋学期)

Supply chain management focuses on the strategic coordination of business functions both within and across companies of the supply chain, for the purpose of improving the long-term performance of the individual companies and the supply chain as a whole. This course deals with both basic concepts of supply chain management and environmental issues in supply chain management. It covers topics such as green manufacturing, green procurement, closed-loop supply chains, carbon footprinting, and green quality management.

CSR経営(日本語、秋学期)

本講義では、CSR(Corporate Social Responsibility)とその経営を対象にする。CSRとは、社会と自然環境に利益をもたらす企業活動である。CSRを重視する企業は、利益のみを追求するのではなく、社会と自然環境にとって有害な影響を最小化し、有益な影響を最大化することに責任を持っている。本講義の対象テーマは、CSRの定義と経営上の合理性、利害関係者理論、労働慣行、CSR対応の組織変動とリーダーシップ、社会的起業、社会的責任投資、CSRと文化の関係等である。

演習(ゼミナール)

1.研究紹介

消費者及び企業経営者のデータに基づき、国際マーケティング及び新商品開発、サプライチェーンマネジメント、環境経営学について、統計学手法を用いて研究を行う。国家文化、組織文化が消費者・企業の行動に与える影響について強く関心を抱く。環境経営学においては、自然環境満足度、環境汚染による消費者行動とCSR経営に注目する。CSR経営については、企業が、利益のみならず環境・社会への利得を最大化するために必要な持続可能な企業戦略の設計パラメーターとその有効性、そしてその国・文化による差異を分析する。自然環境満足度については、自然環境満足度と、経済発展、顧客満足度、消費者購買行動との関係を分析する。環境汚染による消費者行動については、放射能汚染等が消費者の態度及び行動に与える影響とその国際差・業種差を見極める。また、消費者の感情と幸福感について研究を行う。

2.特色

消費者・経営者の、環境を中心とする心理的プロセスとそれへの企業対応について研究を行う。この研究に携わるために、学生は、特に「環境マーケティング」の講義で理論、演習A~Dで研究手法に関する知識を習得する。そのうえで、アンケート調査・外部のデータベース等によりデータを収集し、統計的手法によりそのデータを分析し、結論を導く。これらの国際的な研究を拡張するために、修士生・博士生・留学生の参加を強く歓迎する。

3.何が学べるか

経営学はほぼ全ての職業にも関係するので、理論的知識の習得は仕事で発揮できる能力に繋がっている。学生は、講義で理論的知識、演習で研究能力を習得できる。大学院レベルの研究では、テーマの設定と研究仮説の構築により想像力と自分の意見への自信、データ収集により実践的能力、データ分析により技術的能力、研究成果の解釈と示唆導出の手法により分析的思考能力を学ぶことができる。

4.ゼミの紹介

演習A~Dというゼミでは、環境経営学の分野で大学院レベルの研究を行う能力を習得することを目的とする。最初の段階では、受講生は、主に統計学手法に基づく研究方法を学習する。次の段階では、受講生は各自の興味の対象となる英語の研究論文を探し、その内容を各自演習で発表・解説し、グループで討論する。最終段階では、受講生は自分の研究プロジェクトを自ら設定し、アンケート調査・外部のデータベース等によりデータを収集し、統計的手法によりそのデータをソフトウェアで分析する。研究においては、企業への実践的な価値を有することを重視している。経営学と研究に興味をもつ修士生・博士生、さらに文化等による国際差の影響に興味を持つ留学生は、このゼミに特に向いていると考える。